我が国の近代的帆布の産みの親として知られる初代工楽松右衛門は、寛保3(1743)に兵庫県高砂町東宮町に生まれました。 幼少の頃から改良や発明が好きだった松右衛門は、それまでの 貧弱な帆布の代わりに、 太糸の播州木綿を使った厚地広幅の丈夫な帆布の織り上げに成功。瞬く間に全国に普及し、松右衛門の名を広く知らしめることとなり、 以来この帆布は「松右衛門帆」と呼ばれ、長い間日本の水運を支えてきました。当時の危険な航海をものともせず日本中を船で旅し、各地での築港業にも貢献した功により、「工夫を楽しむ」という意味の「工楽」の姓が幕府より与えられました。今でも彼の業績をたたえた銅像が、故郷である兵庫県高砂市の高砂神社境内に建てられています。
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